ココチヤが仲良くさせていただいている新潟県燕市の農園、HARVEST(ハーヴェスト)さん。
2020年から綿花の栽培に取り組まれているのですが、今シーズン、ココチヤがちょっとだけ綿花づくりのお手伝いさせていただけることになりました。
HAVEST(ハーヴェスト)さんの綿花づくり
オーガニックのハーブやお米、養蜂まで手がけるハーヴェストさんが綿花栽培を始めたのは2年前のこと。
「自給自足だったり、サスティナブルだったりを知識だけでなく、日々実践するためにはとにかくやってみる。経験して初めてわかる。ものづくりの仕組みだったり、苦労だったり、大切にしようと思う気持ちだったり。それをわかりたくて、綿花栽培のプロジェクトをしています」という園主の土田信行さん。
こちらは昨年収穫した綿花。福島で栽培されている日本古来の和綿を譲り受け始めたとのこと。和綿の特徴はふんわりとして暖かく、綿入れの半纏や布団などに向いているそうです。
そして今シーズン、ハーヴェストさんが新たにチャレンジするのは洋綿の栽培。
洋綿は和綿と比べると繊維が長く、布地にしやすいことから広く衣料品で使われている綿種です。
和歌山の今城メリヤスさんのご協力
今回、洋綿の種を提供いただけることになったのが和歌山の今城メリヤスさん。
ココチヤのオリジナルブランドNEPSやハイフラッターなど、着心地のよいコットン製品を生み出している老舗の機屋さんです。
今城メリヤスさんは2006年から自社で綿花を育て、製品化もされた経験があります。その種を譲り受け新潟でも栽培してみようというのが今回の取り組みです。
和歌山から燕に綿の種子が渡りました
5月のゴールデンウィーク開け。全国を周る商談ツアーの合間をぬって、燕市まで綿の種子をお持ちいただきました。
こちらが綿の種子。綿毛で覆われています。
品種は世界三大綿の一つであるカリフォルニア産のスーピマ綿。生地にするとしなやかで柔らかく、滑らかな肌触りになるのが特徴です。提供いただいたのは15年間、和歌山で育て続けられた言わば15代目。長く育てるうちにだんだんとその土地の気候に合ったものに順応し変化してきているのだそうです。
そして話題は種まきのタイミングや害虫対策など専門的なお話に。雨の多い日本で育つ和綿は花が下向きに咲き、洋綿は上向きに咲くのだそう。大学で農業を研究していた今城社長だけあって、さすがにお詳しいです。
目指すはオール・メイドイン燕の衣料品。
ハーヴェストさんの綿花プロジェクトは、栽培だけに留まらず収穫した綿を使ったモノづくりにまで及んでいます。
こちらは昨年収穫した綿花でできた綿糸。奥に見える綿の状態から手紡ぎ機を使いゆっくりと紡いだものです。ハンドメイドならではの凹凸感があり、機械紡績にない温もりを感じさせます。
できあがった糸を天然の藍で染めた後、手織り機を使って布に。
そして想像を絶する時間と手間をかけたハンカチの完成です。
じっくりと見入る今城社長。モノづくりを知る人にとっても驚きのプロダクトです。
土田さんのお話を聞けば聞くほど、出来上がるまでに多くの工程で大変な手間と時間がかかることが分かります。昨年のプロジェクトはワークショップ形式で参加者の手を借りながらということでしたが、ハンカチのサイズを作るのがやっとだったとのこと。
今回、新たにチャレンジする洋綿栽培。今シーズンは新潟の気候に合うかどうか、試験的な意味合いでの栽培になります。和歌山から引き継いだ綿花が実り、先々はTシャツやスウェットが作れるようになるといいなと、皆で楽しく夢を語って今日のところはお開きとなりました。
この先、最低気温が一定に保てるタイミングで種まきをするとのことです。
最後に皆でパチリ。今城会長、社長ありがとうございました。
夢のオールメイドイン燕のTシャツ作りに向けて。
少しでもお手伝いができればと思います。
以上、ココチヤ代表のみずよしでした。
今後の綿栽培の記録は以下のページでレポートしていきます。
わくわくしますね。
糸、紡いでみたい!
かどやさん
ほんとワクワクしますね。
おそらく日本だと500年くらい前の製法だと思われます。
手がかかる分、衣服が本当に大切に扱われていた時代です。
ワークショップで手紡ぎの体験をしていただけると思うのでご案内しますね。
現在もHARVESTさんでは綿花を栽培されているのでしょうか?
23年のシーズンも和棉、洋棉ともに続けて栽培されていますよ。
https://www.facebook.com/nonomama.harvest/posts/pfbid0245sLHwrpEH4Zdofh8EB1hqt6F1aJG91jrcFZSZH4DdnTxn4wP5qdW81oaj69A6JQl
https://www.facebook.com/nonomama.harvest/posts/pfbid0VrxNvTSXCh3jukPHmBbPWvxTF6qznyHrHF4gyvzcQQbBg1PwggxumoNjMNZgbtCfl
収穫後の綿花は冬のあいだ、種取り、ゴミとり、ワタすきなど手仕事で糸に加工されます。
こちらは昨年お邪魔してお手伝い(?)をさせていただいた時の様子です。
https://www.timelessclothing.jp/blog/綿繰りとカード掛けを行いました_新潟燕市の綿花